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心のデトックス読書のススメ・愛され女子の秘訣を学ぶ『好きって言わせる方法』

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こんにちは。
先日、念願の『アナと雪の女王』を観て興奮しきりの橘です。
もうね、松たか子がアホほど好きなわたしは、
指折り数えて公開を待ちわびていたわけです。
神田沙也加も、さすがの演技力と歌声。
ストーリーも超好みで、ミュージカル好きにもたまらない作品でした。

……が。

感動する一方で、
「あー…どんなに聡明で美しくても待ってるだけの人のところに
白馬の王子様なんてやってこないし
やっぱり、前向きで明るい笑顔の素直な子が最強なんだなー」
なんて、いじわるい感想を抱いてしまったことをここに反省いたします。

ちがう! そんなねじくれた観方するつもりじゃなかった!
純粋に、松たか子と沙也加の歌声楽しみたかった‼

この連載をはじめて“女子”について考えることが多くなったせいでしょうかね。
エルサとアナの関係に、「姉と妹」「こじらせ女子と愛され女子」を見てしまい、
一緒に観た友人には「え……そんな映画だっけ……」と若干引かれ、
よごれちまった自分に軽い絶望を覚えた次第。

いやでもですね。かわいかったんですよ、アナ!
初対面の王子様と出会ったその日に婚約するような、
勢いが先走ってしまう、わりと考えなしのお嬢さんですが、
まあとにかく素直。まっすぐ。
行動力もあって、いつだって前向きでにこにこ笑顔。
口も手も出すのがはやく、まちがえることも多々ありますが、
謝ることにも「好き」を伝えることにもてらいがない。
彼女を見ているだけでこちらも笑顔、幸せな気持ちになれるのです。

対してエルサは、魔法の力をもてあまし、
人を傷つけることに臆病になってしまうあまり、
内にとじこもり、かたくなになり、なにもかもを拒絶している。
美しくて聡明で、誰よりも優しい心の持ち主であるがゆえの結果ではあるのですが、
結果として、“本当の自分”をおしこめすぎて、心がこじれている。
だから見ていてハラハラする。
誰よりも幸せになってほしいと願う反面、じれったくもなってしまう。

わりとね。
そんなエルサの心を溶かしてくれる王子様が現れるような物語が、
これまでの定番としてあった気がするのですよ。
でもそうじゃないところがこの物語の凄さのひとつだな、という気がしていて。
あんまり書くとネタバレになるのであれですが、
エルサに感情移入しつつ応援しつつも、
気づけばアナのかわいさ(神田沙也加の演技も込みで!)にめろめろになり、
「やっぱり素直でかわいいのが一番だよ!」
という結論に達してしまったのでした。

で、前置きだけで終わりそうですが、
その流れで今回ご紹介するのがこのマンガ。
『好きって言わせる方法』。
著者代表作の『恋愛カタログ』を、学生時代に読んだ20代、30代の方も多いのでは?

主人公は、初回でご紹介した『失恋ショコラティエ』でいうところのサエコ。
知人のマンガライターさんが以前、
「2000年代に入って、モテを意識し、かわいくふるまう女子が肯定されるようになってきた」
とおっしゃっていたのですが、主人公・菜乃花もその最たる例。
絶え間ない努力と研究を重ねたモテテクの行使で、
狙った男子は必ず落とす、
男子という男子を虜にしていく小悪魔女子です。

だけどその努力も、芯のとおった性格も、
初めての本気の恋に、技を忘れるほどのめりこむ姿も、純真そのもの。
計算プラスのこぼれでる素直な情動は、最強としか言いようがありません。
実はまだ2巻までしか読んでないのですが、いやはや勉強になる小技が満載。
個人的にグサッときたのは、
「そんなの女性誌によく載ってるやつばっかじゃん。誰だって知ってるよ」
などと毒づくクラスメートに
「知ってるならなんでやれないの?」と言い返すシーン。
やれることをやらないのはもったいない。
変な意地を張らないで、努力できるところはして、
自分を生かしたほうがいい。
そんな彼女の姿勢には、かなり敬服させられます。

もちろん、テクや計算をすべて真似するべきとは思いません。
エルサは生真面目でアンニュイだからこその魅力があるし、
アナはかわいいけど国を治める女王には絶対なってほしくないタイプの人材。
マウンティングは多少するくらいが健全でいい、
と前回コラムで書きましたが、
多少こじれてるくらいが魅力が増す、そういう子が好き、という人もいるはずです。

ただ、素直になるに越したことはないな、ということだけは
アナや菜乃花を見ていて、しみじみ思うのでした。

とりあえず、
歴代最高傑作といわれているディズニー映画を見て
こんなことをごちゃごちゃ考えているわたしのこじれが解ける日は遠そうなので、
もう一度、まっさらな素直な気持ちで『アナと雪の女王』を観にいくことにします。
日本語吹替版で、あと2回は観るつもりでいるよ!

 

『好きって言わせる方法』

 

『好きって言わせる方法』(全9巻)
永田正実 集英社 各400円(税抜)

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美伝子Labライター

フリーライター作家橘 もも
講談社X文庫ティーンズハート大賞<佳作>受賞して作家デビュー。

大学卒業後、ダ・ヴィンチ編集部にて雑誌&書籍の編集者として勤務しつつ、作家業を続ける。現在は、フリーでライター・編集業(立花もも)、作家業(橘もも)の二足のわらじ。小説のほかにも、映画やゲームのノベライズ、絵本やノベライズの翻訳などを手掛ける

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