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心のデトックス読書のススメ/大丈夫だよ、と言われたい時は『社会人大学 人見知り学部 卒業見込』

February 6, 2016
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自分で自分を救ってあげるのってなかなか難しいと思うのだけど、
奇跡的なタイミングで「今この人が隣にいてよかった」とか
「この人の言葉を聴けてよかった」とかってことがあると、
なんとか踏ん張って頑張ろうという気持ちになれるものだなあ、
としみじみしている橘です。例によって弱ってます。
 
弱ってるんですけど、ちょうど大打撃を受けたそのタイミングで、
とある方々の取材をする機会があり、
お話をしているうちに勇気をもらって
ひどく救われてしまったということがありまして。
もちろん直接わたしの悩みを話したわけではないですし、
打撃そのものが消えたわけでもないのですが、
そういう「一方的に救われる」ことって往々にしてある気がします。
さらにはその帰り道に、重ねて救われたような気持ちにさせてくれた、
オードリー・若林正恭さんのエッセイ
『完全版 社会人大学 人見知り学部 卒業見込』を今回はご紹介したいと思います。
 

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もともと単行本で発売されたときにも読んでいた本なのですが、
今回、未収録原稿を100ページ以上も加え「完全版」として文庫化される、
と聞いてまんまと再び買ってしまったこの本。
ずるいよ……と思いつつも、それだけの価値はありました。
若林さんの繊細で、自意識過剰で、めんどくさいことこの上ないメンタルに、
単行本のときもひどく同調して、
「わかるわかると思っている私はやばいかもしれない」と思ったものですが、
今回はそのとき以上に「うわーんわかるよー若林さんありがとう!」
という気持ちにさせられてしまい、やばくても何でもいいよ!と開き直っております。
 
スタバでフラペチーノのグランデを注文するのは気恥ずかしくてできないのに、
レンタルビデオ屋でAVを借りるのはまったくてらいもなく堂々としている、
若林さんならではの自意識。
「誰も見てないよっていうけど、俺が見てるんだよ!」という
まさに脱し切れていない中二病のメンタルは、だけど、
たぶん多くの大人が隠しながらも持ち続けているもので、
赤裸々に語り全開にして見せてくれる若林さんに、みんな、
「過剰だよ」と笑う一方でひそかに共感するのだと思います。
 
売れなかった芸人時代、
誰かに「大丈夫だよ」と言われたかったことに気づいた若林さん。
 
〈自分では脱け出せない程のネガティブな感情に嵌(はま)った時、
一番初めに起動しなきゃいけないのはやっぱり心だ。〉
〈本当に大丈夫かの信憑性はどうでもいい、まず大丈夫と言う。
そして、言ったことにより生じる責任を、負おう。〉
〈大丈夫と言うことから大丈夫は始まるのだ。〉
 
そんな言葉の数々に、私はひっそり泣いたのでした。
 
こうやって私が、全然関係ない誰かの言葉で救われているように、
私の存在や仕事が、友達や知らない誰かの心を救うことがあるといいな、
なんて青臭いことを思いながら。
 
自分の一番ほしかった言葉をもらう。
そうすることで、相手が特別な人になったり、何気ない本が特別な一冊になったりする。
言葉の力ってすごい。と、改めて感じ入った二月の始まりだったのでした。
 

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『完全版 社会人大学 人見知り学部 卒業見込』
若林正恭 角川文庫 640円(税別)
 
 
★拙著発売中です★
 
『それが神サマ!? 三の巻「悪霊っ?」』
橘もも 講談社青い鳥文庫 620円(税別)
※1〜2巻も発売中です。一応、どこから読んでも楽しめます。
 
『忍者だけど、OLやってます』
橘もも KADOKAWA MF文庫ダ・ヴィンチmew 600円(税別)

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美伝子Labライター

フリーライター作家橘 もも
講談社X文庫ティーンズハート大賞<佳作>受賞して作家デビュー。

大学卒業後、ダ・ヴィンチ編集部にて雑誌&書籍の編集者として勤務しつつ、作家業を続ける。現在は、フリーでライター・編集業(立花もも)、作家業(橘もも)の二足のわらじ。小説のほかにも、映画やゲームのノベライズ、絵本やノベライズの翻訳などを手掛ける

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